文字起こし工程を"ゼロ"へ。経営会議の議事録作成時間を大幅短縮した、リコー経営企画センターのtoruno活用術
リコーの経営企画センター 経営管理室では、毎月の経営会議やプロジェクト会議の議事録作成に、自社の文字起こしサービス「toruno(トルノ)」を活用しています。2024年から使い続け、従来は会議時間の倍以上かかっていた文字起こし工程を実質ゼロに。議事録作成を約1時間で仕上げることを可能にしました。ユーザー辞書、話者識別、AI要約、Excel出力といった機能を組み合わせた運用フローを、導入当初からのユーザーである花原さんに伺いました。
株式会社リコー
経営企画本部 経営企画センター
- 事業内容 経営会議の運営、経営管理業務全般
- 利用規模 経営管理チームにて約10名が利用
- 導入時期 2024年
- 利用シーン 経営会議/プロジェクト会議/社外打合せメモ 等
株式会社リコーの経営企画センター 経営管理室は、全社戦略に従った経営機構・プロセスの構築、維持、改善を担う部署です。特に経営会議は経営判断の根拠となる重要会議であり、議事録には高い正確性と品質が求められる一方、従来はWeb会議ツールの録画を再生しながら手作業で文字起こしを行っており、会議時間の倍以上の工数が発生していました。
同室では2024年、日本語対応の文字起こしサービスを検討する中で、torunoを導入。討議パートの文字起こしを自動化することで、最も負荷の高かった工程を不要にしました。現在はtoruno ビジネス AI 要約プランを活用し、経営管理チームの約10名が日常的に活用しています。
導入前の課題
Web会議ツールの録画を再生しながら手作業で文字起こし。会議時間の倍以上の工数がかかっていた
文字起こし → 要約 → ハイライト → 議事録作成の4段階で、作業者の負担が極めて大きかった
議事録レビューで発言の抜けを指摘された際、すぐに確認できるエビデンスが手元になかった
導入後の効果
最も重い工程だった「文字起こし」が実質ゼロに
会議中+10分程度の整形作業で、議事録作成全体が約1時間に
torunoで整えた文字起こしデータを議事録のエビデンスとして活用でき、発言の追加・修正に即時対応できる
経営会議の議事録作成という、重い仕事
—— まず、花原さんの業務内容について教えてください。
経営企画センター 経営管理室で、経営管理業務全般を担当しています。特に経営会議の議事録作成は我々にとって重要な業務のひとつで、判断の根拠となる記録をいかに正確に、かつ効率的に残すかが、長年のテーマでした。
—— torunoを使い始める前、議事録作成はどのように行っていましたか?
Web会議ツールの録画を再生しながらポイントを手で文字に起こし、要約してハイライトをつけ、そこからようやく議事録を書く、という流れでした。全部を起こすわけではないのですが、それでも会議時間の倍以上の時間がかかっていました。加えて、議事録レビューで『あの発言が載っていない』と指摘を受けたときに、すぐに参照できる元データが手元になく、録画を聞き直すしかないのも地味に負担でした。文字起こしが圧倒的に重い工程で、『これはなんとかしたい』とずっと思っていました。
個人で小さく始め、チーム全体へ展開
—— torunoを使い始めた経緯を教えてください。
いくつかのツールを評価したのですが、当時は日本語対応の文字起こしソリューションで満足できるものがあまりありませんでした。そんな中、社内のつながりからtorunoを紹介してもらい、2024年から使い始めました。
—— 最初はおひとりで使い始められたそうですね。チーム運用に広がるまでの経緯を教えてください。
まずはパーソナル版で、私が一人で経営会議の議事録作成に使うところから検証を始めました。ビジネスプランへの切り替えをきっかけに、辞書共有などチーム運用に必要な機能も整ったので、経営管理チームに展開しました。はじめは2〜3人でしたが、現在は約10名で利用しています。同じ会議に出席しているメンバーで文字起こしデータを共有して分業する、といった使い方もできるようになり、チーム全体の作業効率が上がっています。
経営会議も、社外会議も。具体的な活用シーン
—— 経営会議での具体的な使い方を教えてください。
経営会議は、役員が会議室から参加し、答申者はリモートと会議室の両方から参加する、いわゆるハイブリッド形式で開催しています。会議全体はWeb会議ツールの録画機能で動画として残す一方、torunoは『討議のパート』で起動しています。説明パートは資料で振り返れますが、質疑応答こそ文字起こしが必要で、そこをtorunoで押さえるのが我々のやり方です。フィラー(『えー』『あー』)の除去や、社内用語を登録できるユーザー辞書など、議事録作成に特化した機能が揃っているので、Web会議ツールの録画とは別の役割でうまく補完できています。
—— 社外との会議でも活用されているそうですね。
パートナー企業様との協働プロジェクトにおいて議事録を残したい場面は多いのですが、Web会議ツールの録画は、自分が録画権限を持っていなかったり、ホスト側に依頼しなければならなかったりと、議事録担当者としては使い勝手の面で制約があるんですよね。torunoは自分のPC上で動く議事録作成ツールなので、どの会議でも同じやり方で議事録作成を進められる。この運用の一貫性が社外会議でも効いていて、決定事項や議論の経緯を正確に残しておける点が、とても助かっています。
—— ハイブリッド会議で、話者識別の精度はいかがですか?
声の特徴がはっきりしている方であれば、話者ごとに発言を分けて拾ってくれるので、あとから話者名を振るだけで十分整った記録になります。リアルタイムで話者ラベルを付けながら、後で見直したい箇所には重要フラグを立てておく、という運用が自分には合っています。最近では外国人の方が話すときは英語認識に切り替える、といった試行も始めていて、柔軟に対応できる点が気に入っています。
辞書機能で精度を底上げ、議事録の一次情報・エビデンスに。AI要約の進化にも手応え
—— 辞書機能はどのように使われていますか?
社内システム名、機種名称、略語、関係者の名前など、100件ほど登録しています。社内固有の表記に揃えられるので、文字起こしの精度が格段に上がります。ただ、短い単語は意図しない変換を招くこともあるので、都度見直しながら、自分なりに最適化しています。
—— 作成した文字起こしデータは、どのように活用されていますか?
toruno上で同一話者の連続発言を整えてからExcelにダウンロードし、議事録作成担当者に『討議のスクリプトです』と渡しています。torunoで整えたデータは、そのまま議事録の一次情報として使えるクオリティに到達しており、議事録レビューで『あの発言が載っていない』と指摘を受けた際にも、すぐに該当箇所に立ち戻って確認・追加ができます。議事録の信頼性と作業スピードの両立に、大きく貢献してくれています。
—— AI要約機能の活用状況はいかがですか?
AI要約のエンジンが刷新されてから、精度が大幅に上がったのを実感しています。プロジェクト会議であれば、ほぼそのまま議事録のドラフトとして使えるケースもあり、議事録作成の選択肢として強力な存在になってきました。プロンプトを工夫することで、会議の性質に合わせた要約を作れる点も、大きな強みだと感じています。
人手による文字起こしゼロで、議事録作成時間を大幅短縮
—— 議事録作成にかかる時間は、どれくらい変わりましたか?
説明10分・討議20分、合計30分ほどの経営会議案件を例に挙げますと、導入前はWeb会議ツールの録画を再生しながら手作業で文字起こしをしていたため、文字起こしだけでも会議時間の倍以上――1時間以上かけていました。そこに要約、ハイライト付け、議事録執筆という工程が続くので、議事録を1本仕上げるまでに合計で何時間もかかっていました。
torunoを導入してからは、文字起こしは会議中にリアルタイムで完了します。会議後のtoruno上での整形作業が10分ほど、そこからExcelに出力して議事録を仕上げるところまで含めて、全体でおおむね1時間で回せるようになりました。最も重かった『文字起こし』という工程そのものをやらなくてよくなった、というのが何より大きな効果だと感じています。
今後の展望/torunoへの期待
—— 今後どのように活用を広げていきたいですか?
経営会議の議事録作成プロセスに深く組み込まれており、もはや手放せないツールになっています。今後はプロジェクト会議や社外との打ち合わせなど、用途の幅をさらに広げていきたいと考えています。
昨今グローバルの経営会議(同時通訳)が増えておりますので、日英入り混じった発言から議事録作成する作業を効率化できればと考えています。
—— 最後に、torunoへの期待をお聞かせください。
特に期待しているのは、辞書の自動最適化や、同一話者の連続発言を自動でチャンクにまとめる機能といった、運用を楽にしてくれる進化です。議事録作成という業務に欠かせないツールだからこそ、これからもユーザーと一緒に成長していってほしいですね。大いに期待しています。
ご協力いただいた方
株式会社リコー 経営企画本部 経営企画センター 経営管理室 エキスパート 花原さん